「プラセンタ」は、今や多くの方に認知されている非常に優秀な美容成分です。
このプラセンタは実は育毛や美髪を目指す上でもとても優れており、各育毛アイテムにも配合されることが増えてきました。
でも、「プレセンタってどんな効果があるの?」と聞かれると、いまいちその効果は分かりづらいもの。
美容師・daiogo(美容師歴16年)
資格:美容師免許、管理美容師、色彩検定、ヘアケアソムリエ、剣道二段
過去に大手育毛カツラメーカーにて五年間職務歴あり。
男性、女性問わずサロンに来店されるお客様に向け、頭皮や髪の毛の悩みを解消できるよう日々アドバイスさせていただいております。
普段何気なく思っているような疑問、手が届きそうで届かない髪の毛あるあるをスッキリさせてもらえれば幸いです!
目次
そもそもプラセンタって何なの?
プラセンタは「胎盤」です。
人間以外の哺乳類の多くは、出産した直後に低下した体力を補うため、自らの胎盤を摂取して体力を回復します。
古くより自然界ではこういった事実が確認されていることから、女性が美を保つために有効な成分として存在が確認されており、楊貴妃、マリー・アントワネット、クレオパトラなども愛用していたとされています。
また、中国では「不老長寿の薬」として重宝されていたという記述も残っているほど、美容のみならず人体にとって様々な面で非常に効果的な成分です。
プラセンタは栄養成分の宝庫
プラセンタに含まれている栄養成分には、「アミノ酸」「たんぱく質」「核酸」「糖質」「各種ビタミン類」などが入っています。
育毛や美髪を目指す上でこれらの成分はどれもとても大切なもの。
髪の毛自体はたんぱく質の塊であり、アミノ酸はたんぱく質の元となるものです。
また、美容全般や健康面の観点からも各種ビタミン類は大切な成分ですが、人間の体は自らこれらを生成することは出来ません。
プラセンタは育毛、美髪、美容全般に必要な各成分が高水準に配合されている優れた成分だと言えます。
最大の働きはターンオーバーの正常化
「ターンオーバー」とは、お肌が一定のサイクルで生まれ変わる代謝の仕組みのことです。
頭皮を含めたお肌は、表皮の奥深くにある「基底層」と呼ばれるところで新しい皮膚細胞が最初に生成されます。
その後、少しずつ上に押し上げられていき、お肌表面に現れてきます。
さらに垢や角質として剥がれ落ち、また新しい皮膚細胞と入れ替わります。
この全体の流れを「ターンオーバー」と呼び、約6週間のサイクルでお肌はこれを繰り返しています。
加齢やストレス、生活環境の乱れなどによりこの「ターンオーバー」が乱れると、肌荒れなどのお肌トラブルに繋がることも。
プラセンタにはアミノ酸をはじめ各種栄養成分が豊富に入っているため、お肌の新陳代謝を促すことによって、ターンオーバーの正常化を期待できます。
プラセンタは一種類ではない
プラセンタの原材料として有名なのは「豚」ですが、実は豚以外にも
- 馬プラセンタ
- 羊プラセンタ
- 植物性プラセンタ
- 海洋性(マリン)プラセンタ
などの種類があります。
それぞれに特徴がありますので、ひとつずつ説明していきます。
豚プラセンタ
安全性が高く、各種類のなかで一番多く使用されるプラセンタ。
豚は1度に10頭ほどの子供を産み、年に二度出産するため、胎盤の獲得が安定しています。
「馬」や「羊」などの表記がなにもない場合は全て「豚プラセンタ」と考えていいでしょう。
価格としてはプラセンタのなかでは比較的安価なものになります。
馬プラセンタ
化粧品などに配合される頻度が豚プラセンタの次に多いプラセンタです。
もともと豊富に含まれているアミノ酸の含有量が、豚プラセンタの約250~300倍とさらに豊富に含まれているため、高い美容効果が期待できます。
豚に比べると市場に出回る数が少ないため、豚よりも価格帯は高価になりやすいという特徴もあります。
羊プラセンタ
羊は人間の平均体重に近く、アミノ酸の組成もほぼ同じなため、人体に非常に馴染みやすいという特徴があります。
また、胎盤の獲得機会も多いため安定した採取ができるという利点もありますが、衛生面での注意が必要です。
もともとが病気に強い動物である羊は、基本的にワクチンなどによる予防をされづらいため、製品によっては安全性に問題があることも。
使用の際は、品質に問題のないものを選ぶなどの配慮が必要となるでしょう。
植物性プラセンタ
哺乳類ではない植物には胎盤がありません。
「胎座」と呼ばれる部位が植物にとっての胎盤の役割を果たし、この胎座から抽出した成分を「植物性プラセンタ」と呼びます。
他の動物性プラセンタと同等以上の効果があるとされ、「動物系アレルギー」によってプラセンタが使用できないという方でも安心して使うことができます。
アミノ酸やミネラルの含有量が非常に豊富であることから、近年注目されている成分です。
海洋性(マリン)プラセンタ
主に鮭などの魚類から採取できる「卵巣膜」と呼ばれる卵を包んでいる組織のことを指します。
植物性プラセンタと同じく正確には胎盤ではありませんが、動物性プラセンタと同等以上の様々な効果を期待できます。
代表的な効果としては、「抹消血液の循環状況の改善」や「しわを薄くする効果」、「肩こりや冷え性の改善」など。
科学的にも近年、様々な研究によって解明されてきた注目の成分です。
悩んでいる期間によって使用方法を変える
頭皮や髪の毛の悩みがいつからなのか?によって、プラセンタをどのように使用するかを考えるようにしましょう。
使用方法を大きく分けると、
- 経口摂取タイプ(サプリメントなど)
- 直接塗布タイプ(育毛剤など)
の2種類になります。
期間とは別に、日々の生活スタイル、頭皮や髪の毛自体の悩みの深刻さによっても適した使用方法は変わってきます。
それぞれの選び方を説明していきます。
「最近」気になり出したなら経口摂取タイプ
サプリメントとして経口摂取するタイプのプラセンタは、「最近」頭皮や髪の毛の悩みが出てきた方におススメです。
生活環境の変化やストレス、加齢などによって頭皮環境の乱れが起きてしまっている場合、頭皮や髪の毛は弱くなってしまいます。
これには毛周期(ヘアサイクル)の乱れから起きていることが考えられ、各種栄養素の宝庫であるプラセンタを経口摂取することで改善する可能性があります。
また、もともと「美容成分」であるプラセンタを摂取することによって、スキンケアなどの育毛ケア以外の効果も期待できますので、肌荒れ等を気にしている女性には特にオススメです。
「慢性的に」気にしているなら直接塗布タイプ
以前から慢性的に頭皮や髪の毛の状態を気にしている方には、育毛剤などの直接塗布するタイプでのケアがおススメです。
年数が経てば経つほど、頭皮環境の乱れは深刻な状態になりがち。
経口摂取タイプではなかなか効果が出るまでに時間がかかってしまう恐れがあります。
直接塗布するタイプには「スティックタイプ」や「スプレータイプ」がありますが、どちらも頭部の正中線上を中心として、全体的に10~20プッシュほどしてあげましょう。
その後、全体的にマッサージをしてあげるとより効果的。
プラセンタを直接塗布することで頭皮のターンオーバーが期待でき、その結果お顔のリフトアップ効果なども期待できます。
W使いでより効果アップ
「頭皮ケア」や「美髪ケア」、「スキンケア」までしっかりと行いたいのであれば、経口摂取タイプと直接塗布するタイプのW使いがおススメです。
プラセンタを直接塗布しつつ、身体の中からもケアしていくことで高い美容効果が期待できます。
しかし、経済的に金額がかなりかかってしまう恐れがあるため、無理なく続けられる範囲で行うようにしましょう。
まとめ
美容成分としても育毛成分としても非常に優秀なプラセンタ。
インターネットなどで気軽に購入することもできますが、製品によって性能や安全性に差があるのは他の育毛アイテムと変わりません。
継続することが一番大事な事になりますので、ご自分に合ったものを選んで、しっかり続けていって頂ければと思います。
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